古文書から見えた隈府の街
坂本夫妻講話「菊池の歴史遺産 古文書が語る菊池」
11月26日 菊池市中央公民館にて開催(報告)
オシドリ夫婦 坂本博・栄子夫妻の講話は、博さんと栄子さんの愉快な挨拶に会場は笑いに包まれて始まりました。
隈府の芝居小屋「桜座」の創建当初を調べていくなかで、桜座の「株主名簿」の文書が出てきて、その名簿に記載された縁者の方が持参されたアルバムに挟まれていた文書が、「天明5年隈府町旧例通物御尋之儀ニ付申上覚」だったのです。
地名研究会主催者中原英さんの紹介で熊本市博物館学芸員にその古文書の解読をお願いしたところ、隈府の祭りの起こりや各町内会の山車の台数や造形、その費用その負担者などがわかったということでした。
解読者は、これは当時の隈府の賑わいを示す貴重な文書なので大事に保管するようにと添え書きされました。。
坂本博さんは、この古文書に記載された内容を、更に「嶋屋日記」にてフオローし、当時細川藩主が、再三菊池に鷹狩に来ていた事、宿泊したことを突き止めました。
坂本博さんは、このような古文書の解読を通じて、今の菊池の賑わいを取り戻すために、古文書をヒントに「殿さま御膳」の売り出しなどを考えたらどうかと提起しました。
菊池にはお寺やお宮や、古墳、砦あとや水路(井手)などについて、「懐良親王」「加藤清正」「西郷隆盛」など多くの言い伝えが残されています。それらについて、現代に活かす知恵が求められているのではないか、その伝承をまだお年寄りは聞いて知っているし、古文書が残っている。いまがその過渡期ではないか。という提起を結びとして、講話を終わりました。
質疑の中では、郷土史家 堤克彦先生から、そのような古文書や言い伝えは、こちらから地域に出向いていくことが大切だと意見が出されました。
副市長や市議会議長など市政の中枢に関わる方々含めて40名以上の市民が熱心に最後まで講演を聴いていただきました。(文責 井藤)
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